2019年、綾瀬の母校の姉妹校から
特別にお声をかけていただき、
「映像・音響・照明」「ITスキル」
を女子生徒20人に教えました。
アクティブラーニングを主軸とし、
自分自身に本来はある素敵な発想力、独創力などを引き出す授業を主に展開していきました。
【アクティブラーニングの徹底】
最初はみんな課題に苦戦しながらも、
自分の力で課題をクリアしていくことができるようになりました。
今まであまり受けてこなかった新しい授業の手法だったことがよく伺えました。
自分で考えて自分だけの答えを導き出すのは非常に独創性を求められ、答えのあるものを導き出すよりも難易度が尋常ではないほど高いものであり、勘の鋭い生徒は楽しみながら進められていましたが、ほとんどの生徒がキョトンとしていたのをよく覚えています(笑)
ただ、ほぼ就職先や進路が決まっている生徒が多い中、出席日数は足りているし就職にも検定にも関係ない授業だから受けなくてもいいや、となる生徒が本当に少なくて、最後の最後まで授業を受けに来てくれたのはとても嬉しかったです!
【教育の根底を改革したい】
自分が教壇に立ち、改めて生徒側の気持ちと先生方の気持ち、両方の気持ちを知ることができて、「教育改革」を掲げる当団体の未来にも活かせることがたくさんありました。
例えばどんな結婚式にしたいか、を考える時に一般的なコースや価格設定はあるものの、
「ではAコースで!」と伝えてお金を支払って終わるような挙式はほぼないわけです。
どんなコンセプトで、どんな人を何人呼んで、どんな音楽を流し、どんな映像を流して、と考えることは必須になります。その都度、アクティブラーニングのような状態になります。
専門学校という場所から社会に出れば「即戦力」です。
人材として使えて当たり前だという認識で会社は採用します。
では「何が使える」と思って採用しているのか。。。
それは「想(創)の力」だと僕は思います。
「発想力」「独創力」「創造力」「想像力」
などです。
全てにおいて方程式のような答えは存在しないけれど、
何もない空間に何かを作ることができる、それが「社会人」です。
考える力、アイデアを豊富にするために、
今まで難しい単語や方程式、歴史や様々な仕組みを習ってきた。
知識というものはあまり即戦力ではないわけです。
現場ではそれを応用し、変化させ、知恵として活用するだけなのです。
専門教育はそれを基本に、軸にして、
無知ではない、たくさんの知恵が凝縮された素敵で素晴らしい生徒として、
ひとりひとりと向き合っていくものだと考えます。
それは「人間関係」の構築においても重要な部分だからです。
【大変な世の中で心を絶やさず生きるために】
彼女たちが卒業する2020年、新型コロナはやってきました。
マスクなんてしないで授業ができた最後の学校生活だった彼女たちはその後、卒業式中止というとてもショッキングな状態で社会に送り出されました。
より一層、今までの考え方を一蹴し、さらに新しい何かを生み出さなくてはならない。
そんな世の中になることを最初から予見していたわけではないが、あんな授業のあんな考える力が、当たり前のように仕事で発揮されていると僕は信じています。
答えが用意されていないなら、自分が導け。
綾瀬の教えはこれに尽きたと思います。
そして最後の授業では、みんながみんなにエールを送るメッセージカードを作りました。
社会に出たらクラスメイトはいません。
所詮、孤独との共存からスタートするわけです。
自分を長いこと近くで見てくれていた人からの本音が、あのメッセージカードにはしたためられているのです。たまに読み返してみてほしいです。
きっと苦しみを堪え、前に進むための活力となるはずですし、綾瀬もとても力になっています!
大変な世の中で「心」を絶やさずに生きていくためには、
自分が独りぼっちではないと知ることが大事です。
そう、あなたは独りぼっちになんてなったことはない。
自分だけが苦しいのではない、みんなそうなんだ!と分かれば、
自分も他人も責めることなく、明るく明日を迎えることができるはずですよね。
一緒にがんばろう!